「作った作品をネットで販売してみたいけれど、BASE・minne・STORES・Creema…どれを選べば良いのかわからない」。当店でインド刺繍リボンをお求めになる作家さんから、最もよくいただくご相談のひとつです。
こんにちは、インド刺繍リボン専門店「Rino Ribbon」です。当店は全国のハンドメイド作家さんに素材を卸しており、日々多くの作家さんと接する中で、販売サイト選びの悩みを数えきれないほど伺ってきました。
この記事では、資材店として数百名の作家さんの動向を見てきた立場から、ハンドメイド販売サイト7社を徹底比較します。手数料の数字だけでは見えない「実際に稼げるサイトはどれか」を、忖度なくお伝えします。
- ハンドメイド販売サイト7社の手数料・特徴の違い
- 作風・目的別にどのサイトを選ぶべきか
- 月5万円売った時の手残りシミュレーション
- 資材店だからこそ見える「売れる作家さんが選んでいるサイト」
ハンドメイド販売サイトは「モール型」と「カート型」の2種類

細かい比較に入る前に、まず知っておいていただきたいのがこの2分類です。ここを理解するだけで、サイト選びの迷いがかなり減ります。
モール型(マーケットプレイス型)
minne・Creema・iichiなどがこちら。大きなショッピングモールの中に自分の店を出すイメージです。サイト自体に集客力があるので、作ったばかりの作家さんでも購入者の目に留まりやすいのが最大のメリット。一方で、販売手数料が10〜20%と高めで、ライバルも多く埋もれやすいというデメリットがあります。
カート型(ASPカート型)
BASE・STORESなどがこちら。自分だけの独立したネットショップを作るイメージです。手数料が安く(3〜6%台)、デザインの自由度が高いのが魅力ですが、集客は自分で行う必要があります。
当店のお客様を見ていると、「初めは集客力のあるminneで販売し、ファンがついてきたら手数料の安いBASEに主軸を移す」という作家さんが非常に多いです。どちらか一方ではなく、両方を併用するのが現在の主流と言えます。
ハンドメイド販売サイト7社 比較一覧表
まずは一覧で全体像を把握しましょう。
| サービス名 | タイプ | 月額費用 | 販売手数料 | 集客力 |
|---|---|---|---|---|
| BASE | カート型 | 0円〜 | 3.6%+40円 +サービス料3% |
★★☆☆☆ |
| STORES | カート型 | 0円〜 | 3.6%〜5.5% | ★★☆☆☆ |
| minne | モール型 | 0円 | 10.56% | ★★★★★ |
| Creema | モール型 | 0円 | 11%〜 | ★★★★☆ |
| メルカリShops | モール型 | 0円 | 10% | ★★★★☆ |
| iichi | モール型 | 0円 | 20% | ★★★☆☆ |
| Pinkoi | モール型 | 0円 | 15%+手数料 | ★★★☆☆(アジア圏) |
数字だけ見ると「手数料が安いBASE一択じゃないか」と感じるかもしれませんが、集客を自分でできないなら、手数料が高くても売上ゼロよりましというのが現実です。ここが販売サイト選びで最も誤解されやすいポイントです。
主要ハンドメイド販売サイト7選|資材店の本音レビュー
1. BASE(ベイス)|初心者にも扱いやすい王道カート型
BASEは、累計開設ショップ数が250万店を超える国内最大級のネットショップ作成サービスです。当店もBASEで運営しており、管理画面の使いやすさは実体験として自信を持っておすすめできます。
BASEのメリット
- 初期費用・月額費用が0円で始められる
- HTMLの知識がなくてもおしゃれなショップが作れる
- 決済手段が最初から揃っている(クレジット・コンビニ・銀行振込など)
- 「BASEアプリ」という集客経路があり、モール型の弱いバージョンとしても機能する
- 拡張機能「Apps」で必要な機能を後から追加できる
BASEのデメリット
- 手数料体系が「決済手数料3.6%+40円」に加え「サービス手数料3%」がかかるためやや複雑
- モール型ほどの集客力はないため、SNSなどでの発信が必須
当店でも月々数百件の取引を問題なく処理できており、「ネットショップ運営が初めて」という作家さんに最初におすすめするのは、やはりBASEです。自分のブランドを育てたい方には最適な選択肢と言えます。
2. STORES(ストアーズ)|デザイン性重視ならこちら
STORESもBASEと並ぶカート型の定番サービスです。
STORESのメリット
- 無料プランで始められ、有料プランの手数料は3.6%と業界最安水準
- デザインテンプレートが洗練されている
- POSレジ・予約システムなど他のSTORESサービスと連携できる
- 顧客管理・メルマガ機能でリピーターを育てやすい
STORESのデメリット
- BASE同様、集客は自力で行う必要がある
- フリープランの手数料はやや割高(5.5%)
BASEとSTORESのどちらを選ぶかは、正直なところ好みの問題という面も大きいです。両方無料で始められるので、実際にアカウント作成して管理画面を触ってみて、直感的に使いやすい方を選ぶのが最も失敗しない方法です。
3. minne(ミンネ)|圧倒的な集客力、初心者の登竜門
minneは国内最大級のハンドメイドマーケットです。当店のお客様でも、「まずはminneで販売を始めた」という作家さんが最も多いです。
minneのメリット
- 圧倒的なユーザー数と集客力(月間アクティブユーザー数が桁違い)
- ハンドメイド購入目的のお客様が集まるため、刺さる人に刺さりやすい
- アプリの使い勝手が良く、スマホで気軽に購入される
- 初心者向けの特集やピックアップが頻繁にある
minneのデメリット
- 販売手数料が10.56%と高め
- 出品数が膨大で、ライバルの中に埋もれやすい
- 低価格競争に巻き込まれやすい
当店のお客様の実感として、アクセサリーや雑貨など「手に取りやすい価格帯」の作品はminneと相性が良い傾向があります。一方、5,000円を超える高価格帯作品は、後述のCreemaの方が売れやすいというお声もよく聞きます。
4. Creema(クリーマ)|クオリティ重視の作家が集まる
Creemaはminneに次ぐ規模のハンドメイドマーケットで、作品のクオリティを重視するお客様層が特徴です。
Creemaのメリット
- minneに次ぐ集客力
- 作品のクオリティや世界観を重視するお客様が多く、高単価作品が売れやすい
- プロ志向の作家さんとの交流が生まれやすい
Creemaのデメリット
- 販売手数料が11%〜とminneより高め
- 人気作家も多く、初心者には競争が厳しい
5. メルカリShops(メルカリショップス)|既存のメルカリ経済圏に乗れる
フリマアプリ「メルカリ」の利用者にそのままリーチできるのが強みです。ハンドメイド専門ではないため、購入者層はハンドメイド専門サイトより幅広いですが、その分価格競争になりやすい傾向があります。
6. iichi(イイチ)|高単価・プロ志向の作家向け
「手仕事」の質を重視する落ち着いた雰囲気のマーケットです。販売手数料が20%と非常に高いのがネックですが、高価格帯の作品を丁寧に販売したい方には選択肢になります。
7. Pinkoi(ピンコイ)|アジア圏への海外販売の入り口
台湾発のサービスで、アジア圏のユーザーが多いのが特徴。翻訳サポート機能があり、海外販売の第一歩として活用する作家さんが増えています。ただし出店には審査があり、手数料体系もやや複雑です。
【目的別】あなたにおすすめの販売サイトはこれ

資材店として作家さんを見てきた立場から、目的別のおすすめを明確にお伝えします。
とにかく「売れる感覚」を早く味わいたい初心者の方
→ minne + BASEの併用がベスト
minneの集客力で最初の売上を作りつつ、BASEで自分のブランドの種をまく形です。BASEは初期費用ゼロで維持コストがかからないので、「育てていく店舗」として先に開設しておいて損はありません。
手数料を抑えて副業でしっかり利益を出したい方
→ BASE または STORES
手数料が10%前後のモール型と、6%台のカート型では、月5万円売れば毎月2,000円以上、年間で2.4万円以上も手残りが変わります。SNSでの発信が苦でない方であれば、カート型主軸が圧倒的に有利です。
自分のブランドを本格的に育てたい方
→ BASE(カート型一本化)
モール型はお客様が「モールの顧客」であり、あなたの顧客にはなりにくい構造があります。ブランドを育てるには、お客様のメールアドレスや購入履歴を自分で管理できるカート型が必須です。
Creemaの高価格帯作家に憧れる方
→ Creema + BASE
Creemaで実績を作りつつ、ファン層はBASEに誘導してリピーター化するパターン。当店のお客様でもこのモデルで成功されている作家さんが多いです。
手数料シミュレーション|月5万円売った時の手残り比較
「手数料の違い」が実際にどれくらいインパクトを持つのか、具体的な数字で見てみましょう。月間売上5万円を前提とします(送料・材料費は別計算)。
| サービス | 手数料概算 | 手残り | 年間差額(BASE比) |
|---|---|---|---|
| BASE | 約3,800円 | 46,200円 | 基準 |
| STORES(スタンダード) | 約1,800円 | 48,200円 | +24,000円 |
| minne | 約5,280円 | 44,720円 | -17,760円 |
| Creema | 約5,500円 | 44,500円 | -20,400円 |
| iichi | 約10,000円 | 40,000円 | -74,400円 |
1ヶ月では数千円の差でも、1年・5年と続けると数十万円の差になります。手数料は「小さな数字」に見えて、長期的には大きな利益差につながることを意識しておきましょう。
資材店だからわかる、原価を意識した販売サイトの選び方
販売サイトの比較記事はたくさんありますが、「原価」の視点で販売サイトを選ぶという観点は、意外と語られていません。
ハンドメイド作品の原価には、以下が含まれます。
- 材料費(リボン、ビーズ、金具など)
- 副資材費(接着剤、タグ、包装材など)
- 梱包・発送資材費(箱、袋、緩衝材)
- 時間コスト(制作時間 × 自分の時給換算)
- 販売サイト手数料(10〜20%)
- 決済手数料(3〜4%)
- 送料(お客様負担でも事故時はショップ持ち)
当店で資材を仕入れる作家さんに伺うと、販売価格の50〜60%が原価で消えているというケースが珍しくありません。ここに販売手数料10%が上乗せされると、利益率はさらに圧迫されます。
つまり、「集客力で選ぶか、手数料で選ぶか」は、あなたの原価率によって答えが変わります。原価率が高い(=利益率が低い)作品ほど、手数料の安いカート型を選ぶメリットが大きくなります。
ハンドメイド販売を成功させる3つのポイント

1. 販売サイトは複数併用が基本
当店のお客様でうまくいっている作家さんは、ほぼ例外なく複数サイトを並行運用しています。minneで集客しつつBASEで自分のお客様を育てる、という二刀流が現在の王道です。
2. 素材の仕入れ先を分散する
販売サイトと同様に、仕入れ先も複数持っておくと、欠品や値上げに強い運営ができます。当店のようなリボン専門店、ビーズ専門店、百均素材など、用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
3. SNS発信は必須と心得る
カート型はもちろん、モール型でもSNSで作品を発信している作家さんの方が売れています。特にInstagram・Pinterestはハンドメイドと相性が非常に良いので、販売開始と同時に運用を始めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. BASEとSTORES、結局どちらがいいですか?
両方無料で始められるので、まず両方アカウント作成し、管理画面を触り比べて決めるのが一番失敗しない方法です。強いて選ぶなら、拡張性のBASE、デザイン性のSTORESという印象です。
Q. minneとCreemaの両方に出品してもいいですか?
規約上はどちらも他サイトとの並行出品を禁止していません。複数出品はむしろ推奨されるレベルの戦略です。ただし在庫管理には注意しましょう。
Q. 確定申告は必要ですか?
副業の場合、ハンドメイド販売の利益が年間20万円を超えると確定申告が必要です(専業の場合は48万円超)。経費として材料費・手数料・送料などが計上できます。
Q. 最初から自分のBASEショップ一本でいけますか?
可能ですが、集客の労力は覚悟が必要です。SNSでファンを集めるか、資材店・ワークショップなど既存のコミュニティがある方でなければ、最初の数ヶ月は売上ゼロも珍しくありません。minneと併用して「売れる実感」を得ながら育てることをおすすめします。
まとめ|資材店からのメッセージ
ハンドメイド販売サイト選びは、「正解」ではなく「自分に合う組み合わせ」を見つけることが大切です。
当店がお客様を見てきた経験から、一番おすすめしたい進め方をまとめます。
- BASEを無料で開設し、自分だけのショップを持つ(将来の資産になる)
- 同時にminneにも登録し、集客力を借りて「売れる楽しさ」を体験する
- 売上が安定してきたら、徐々にBASEへ主軸を移し、ブランドを育てる
BASEもminneもSTORESも、すべて無料で始められるのがハンドメイド販売の良いところ。リスクゼロで一歩踏み出せます。
まずは一番扱いやすく、当店も利用しているBASEで自分の店を持つ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
当店でもハンドメイド作品づくりに役立つインド刺繍リボンを多数取り揃えております。「何か作ってみたいけど素材に迷っている」方はぜひ覗いてみてください。
素敵な作家活動の第一歩を、応援しています。



